設置場所と目的で選ぶフェンス
エクステリア商品の中でも特に様々な目的や設置場所によって選ばれるのがフェンスです。多数メーカー種類が豊富ではありますが、目的、設置場所、住宅の外観を当てはめていくことでおのずと絞っていくことができます。外構全体の中でも予算を削るにあたって少し安価なものを選ばれることも多い一方、住み始めた後や何年後かのリフォームのご相談が一番多い部分でもあります。住み始めてから感じるフェンスの役割は生活の中で大きいものであると感じます。取付にお悩みの方に役に立ついくつかのポイントをご紹介致します。
01 /フェンスの役割
➀隣地との境界線
まず基本的に挙げられるのは隣地との境界線です。新築外構のプラン作りの際にまず、施工敷地の状態だけではなくもう一つ重要になるのは隣地の境界の現状です。こちらは隣の敷地になるため、図面には記載されておらずお客様からのヒアリングや現地確認が必要になります。
例えば、敷地が曖昧で簡単に人や車が侵入してしまえる状況だったり、反対に隣地とフェンスや塀で仕切ってしまうことで閉鎖的なことを気にされる方もおります。お隣様が塀やフェンスで境界を作ってる場合はあえて必要なかったりもする為、しっかりと現状を把握する必要があります。
➁外部からの目隠し
特に重要な目隠しフェンスは住み始めた後に感じる外部からのストレスとしてご相談の多いリフォーム工事です。リビング前やお風呂窓の前、お庭周りなど、プライベート空間の確保や防犯のために目隠しフェンスをセレクト致します。リビング前ですと、お部屋の中に座っているときに外部からの視線を感じない高さや隙間のあまりないフェンスが必要となりますが、あまり隙間をなくしてしまうと光や風を遮ってしまい暗い・風通りが悪い等の原因になります。お風呂窓の前は特に隠す必要がありますので一部分のみ完全な目隠しフェンスを採用することをおすすめします。
隙間の少ない高さのあるフェンスはどのメーカーも必ず安価ではありませんが、隠したいエリアのみ妥協せず設置することで住み始めた後に後悔することが少なくなるでしょう。
➂外構のエリア分け・お子様やペットの安全
セミクローズ外構のお庭と駐車場のエリア分けや、お子様やペットが道路側に飛び出さないようにフェンスを設置する場合です。
安全面で取付するため、乗り越えられない高さとしては基礎含め高さ80cm~1mで十分と考えます。小型犬がフェンス下部をすり抜けていかない商品や大型犬の場合は高さを1200cmにするなどしてセレクトすると良いでしょう。
02 /主なフェンスの素材・種類
◽メッシュフェンス
フェンスの種類の中でも安価なタイプです。目隠しの機能はなく、住宅周りの境界として設置する方におすすめです。
(LIXIL ハイグリットフェンス・三協アルミ ユメッシュ・三協アルミ レジリア)
◽アルミ形材フェンス
一般的に一番よく使われるフェンスです。直線を基調としたバリエーション豊富なタイプです。縦ラインや横ライン、木目調のアルミフェンスから、目隠しの有無によって隙間の感覚も様々ございます。軽量かつ耐久性が高く、加工もしやすいため、住宅やお庭のタイプにあわせて選びやすいこともメリットといえます。
(LIXILフェンスAB・三協アルミ シャトレナ)
◽鋳物フェンス
独特な形状のバリエーションを持つ重厚感のある鋳物フェンスは洋風な住宅にぴったりのフェンスです。高級グレードの価格ではありますがアルミ製品では演出できない英国風な雰囲気から、バラやリボン、曲線を用いた女性らしい形状まで取り揃えております。現在ではモダンの住宅に合うスタイリッシュな形状もございます。
(LIXIL ラフィーネ・三協アルミ キャスリート)
◽人工木・樹脂フェンス
人工木とは、原材料に木粉と樹脂を混ぜて製造したもののことを言います。そのため天然木よりも耐久性が高く、設置後のメンテナンスが必要ない為メンテナンスコストがかかりません。その他のメリットとして、腐りにくい、ささくれができない等、メンテナンス面に加え安全面でも安心してご使用いただけます。見た目や質感に関しては、シンプルな無地加工から木目加工されているものまでございます。
同素材のウッドデッキや角柱等と合わせて設置してナチュラルみのあるお庭にされてもおしゃれかと思います。
(LIXIL 木樹脂フェンス 等)
◽採光目隠しフェンス
光を通すパネルを採用し、視線を遮りながらほんのりシルエットが見えるタイプのフェンスです。素材はカーポート屋根のパネルと同じ素材ですので、丈夫で安心してご使用いただけます。明るさのあるシンプル外構やナチュラル外構に合わせやすく、半目隠し兼囲いでの使用としても向いている目隠しフェンスです。
(LIXILフェンスAB YT・三協アルミ シンプレオP1型)
◽角柱フェンス
角柱や角材を並べるタイプのフェンスです。大きさや並べ方によって目隠し効果として設置する又は仕切りを目的とすることも可能です。横に並べる際に長さに変化を与えたり、植栽と組み合わせ外観的なアクセントとしておしゃれなエクステリアを演出できます。
目隠し効果を優先する場合は効果が比較的薄い為、植栽や構造物を組み合わせることをおすすめ致します。
(LIXIL デザイナーズパーツ・三協アルミ マクリズム)
03 /防犯について
防犯を目的にフェンスをお選びの場合はいくつか抑えておきたい点があります。
まず、内部がまったく見えないタイプの目隠しフェンスを選ぶのではなく、見通しの良いフェンスを選ぶと良いでしょう。内部が見えないフェンスでは人目に気づかれにくく死角から侵入がしやすくなります。また、高さは簡単に超えられない1.5m~1.8mが適しています。
防犯性を高めるという部分では、フェンスの形状は簡単に足が掛けられない縦格子や細かい編み目・メッシュ状などがおすすめです。
また、周りを砂利敷きにすることで足音が鳴りやすく防犯上に良いとされています。
04 /最後に
種類や素材についてご紹介しましたがその中でもフェンスのデザインは各メーカー様々ございます。
LIXILや三協アルミの他にもカラーバリエーションを多く取り揃えてるタカショーも人気があります。商品まで決めずとも、設置場所、優先したい目的等を明確にすることが大切です。
詳しい設置内容やおすすめの商品、ご提案はその道の私達プロにお任せください。